約4万坪!多様な物流ニーズに応える、SBSグループで最大規模の物流センター

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今回の現場:SBSロジコム野田瀬戸支店
2024年に竣工した野田瀬戸支店は、延べ床面積約4万坪を誇る、SBSグループ最大規模の物流センターです。広大な倉庫では、企業間の物流から個人宅への配送、ECなど、特性の異なるさまざまな物流を扱っています。


倉庫内では最先端のロボットが活躍する一方、現在も人の手に頼る作業も残されており、先端技術とマンパワーを組み合わせることで、多様な物流を支えているそうです。

大規模なセンターをスムーズに機能させるための工夫や、先端技術と人の力を生かす考え方、そして荷主さまやスタッフへの想いについて、SBSグループ入社25年以上のベテランであり、野田瀬戸支店を含む近隣3カ所の物流センターを統括する栗原雄太さんに聞きました。

1.4フロアでBtoBやBtoCの業務など、さまざまな物流に対応

「SBSロジコム野田瀬戸支店は、ワンフロア約1万坪の4階建てで、倉庫の端から端まで300m以上あり、SBSグループでは最大規模の物流センターです。社員や契約社員、パートさん、派遣さんなど350〜400人ものスタッフが、日々、物流作業を支えてくれています。野田瀬戸支店の特徴の1つが、1〜4階で大きく異なるタスクを行なっているという点でしょう」

1階は、“センター前センター”などと呼ばれ、コンビニエンスストアが運営する7カ所の物流センターに主にペットボトル飲料を供給しています。

午前中に飲料メーカーからの入荷があり、午後には出荷、夜間に在庫整理を行い、1日平均大型トラック70台分もの飲料が取り扱われています。飲料の消費が激しい夏場などは、なんと大型トラック100台分になることもあるそうです。

2階は2つの荷主さまのDC業務を担っており、1つは大手ホームセンター、もう1つは大手ペット用品メーカーです。

大手ホームセンターのエリアでは、日用雑貨や園芸用品、建材、自転車など約4000種類ほどあるPB(プライベートブランド)商品を保管しており、大手ペット用品のほうは、千葉や埼玉、茨城などの小売店や、問屋などの物流センターへ出荷しています。

※DC業務:ディストリビューションセンター。商品をストックして、小売店や消費者に出荷する役割

3階も2つの荷主のDC業務を行なっており、1つは洗練された家具やインテリア雑貨を展開する小売店です。約20年前から近隣のSBS支店で物流業務を担ってきましたが、野田瀬戸支店が竣工したタイミングで、家具はこちらで扱うようになりました。

もう一方は、デザイン性の高い調理家電などを手掛けるメーカーで、製品自体は主に海外で製造されますが、国内で制作された同梱物は野田瀬戸支店で封入するなど、出荷前の仕上げまで手がけています。

4階は主にECです。化粧品やアパレル、食品、ホビー、小型家電など約30社の荷主さまの荷物を扱っており、ピッキングや梱包などを行なっています。

「ほかにも、支店の屋外には可燃性のフレグランス商品を扱う危険物倉庫もあります。野田瀬戸支店では、飲料や建材、ペット用品、家電などのBtoBの物流から、家具などのBtoCの物流、そしてECの物流まで、幅広い業務を行なっています。さまざまな物流特性に対応していることにより、お客さまにとっては窓口を一本化できるだけでなく、保管や入出荷、配送を一体的に見直せるため、業務やコストの最適化にもつながるのです」

2.幅広い業務を、最適な人材配置で手掛ける大規模物流センター

野田瀬戸支店は、物流センターとして規模が大きく、複数のフロアがあるからこそ、多岐にわたる商材や、荷主様ごとの特徴に合わせた運用が可能になっています。

というのも、物流センターでは、商材ごとに保管時のレイアウトや最適な温度はもちろん、入荷・出荷の頻度、必要な什器、作業場所の有無などによって在庫の仕方が大きく異なります。そのため、野田瀬戸支店では、例えば食品を扱うフロアでは常時20度以下になるように設定していたり、各フロアの作業量によってフォークリフトの仕様を変えたりしているのです。

また、人手不足が叫ばれる物流業界のなかで、人材配置という面でも、規模の大きな物流センターであることには、大きなメリットがあります。

「荷主さまが1社の場合、作業量の波によって必要な人数が大きく異なるため、繁忙期に合わせて人員を配置するとコストが上がり、閑散期に合わせると人手が足りません。しかし、野田瀬戸支店には大手企業の荷主さまが複数いるので、繁忙期が分散します。そのため、余裕のあるスタッフを業務が集中しているフロアに回すなど、最適な人材の配置ができるのです。また、例えば急激に気候が変わると季節品などが爆発的に売れ、物流倉庫の作業量は3〜4倍になるのですが、こうした突発的な業務にも人材の配置で対応できるのも、支店の強みだと思います」

3.最先端の技術を活用しながらも、“泥臭い作業”も欠かせない!

野田瀬戸支店では、ロボットなどの先端技術も取り入れており、ECを担う4階には、指示に従って在庫されている荷物をピッキングするロボットが稼働しています。

「一般的に、トラックの進入路を挟んで両側に倉庫スペースがある中央車路ですと、ロボットが自由に行き来できず、運用できる範囲が限られてしまいます。野田瀬戸支店は、車路(バース)を倉庫スペースの片側に配置し、倉庫を分断しない構造にすることで、ロボットを導入をしやすい空間として設計されています。今後、さらに効率的にロボットを活用できる方法を探していきたいですね」

こうした先端の技術を積極的に導入する一方、物流の最前線では人の手で行う“泥臭い作業”も欠かせません。

例えば、自転車やテーブルなど、コンテナの中でパレットやラックなどに載っていないバラ積みの状態で入荷する荷物は、一つひとつ人の手で積み下ろしを行い、パレットなどに整列させなければなりません。特に、倉庫は開放空間であるため、暑さや寒さが厳しい時期にはかなりの重労働になります。

また、商品によっては、野田瀬戸支店のメンバーが検品をしたり、部材がそろっていない商品などの確認をしたりすることもあるなど、手作業が必要な場面は想像以上に多いのです。

「物流コストが抑えられるのは、我々の汗と涙があるからなんです(笑)。機械に任せられる工程は自動化し、人にしかできない判断や細かな対応は人が担い、それぞれの強みを生かしていくことが、効率と品質の向上につながると考えています」

4.大規模物流センターこそ、大切なのは“物流の基本”の徹底

最先端のシステムと現場のマンパワーを組み合わせ、商材や販売形態の異なる荷主さまの物流ニーズに応えるのは簡単ではありません。こうした複雑な物流を円滑に運営するには、“物流の基本”が何より大切だと栗原さんは話します。

「物流の業務は、どんな商材であっても入荷作業や出荷作業、在庫管理など基本は同じ。ですから、1つ1つの作業を確実に行える運営を徹底しています。例えばBtoBとBtoCでは、荷物の単位の扱いや、チームで行うのか、1人で行うのかといった部分は異なりますが、土台は変わりません。先ほど話した流動的な人材の配置は、作業する人員に特性の異なる現場を経験して知識やスキルを身につけ、“物流の基本”のレベルを上げてもらいたいという想いもあるんです」

最後に、野田瀬戸物流センターの展望を栗原さんに聞きました。

「SBSとしては管理システムを統一したほうが運用しやすいのですが、野田瀬戸支店では荷主さまのご要望もあり、複数系統のシステムを稼働させるなど、可能な範囲で荷主さまのニーズに対応しています。とはいえ、まだ期待に100%応えられているわけではないので、荷主さまの物流の課題を完璧に解決できるようになっていきたいですね。また、広大な倉庫だけに、夏の暑さや冬の寒さへの対策は大きな課題であり、作業を行うスタッフの環境も改善させていければと考えています。環境を整え、生産性と物流品質の向上につなげていきたいですね」

荷主さまの要望に寄り添い、現場で働く人たちがより力を発揮できる環境をつくる。野田瀬戸物流センターは、荷主さまと現場で作業する人の双方にとってより良い物流の実現を目指し、進化を続けていきます。

【ミニコラム】荷物を荒らすカラス、○○で追い払いに成功!?

野田瀬戸支店の悩みの1つとして、カラスによる被害がありました。支店はトラックが頻繁に出入りするため開放的な構造であり、かつ、食料品も扱っているため、カラスが寄りつきやすい環境なのです。

対策として、農業用のかかしの設置などを行いましたが、効果なし。そこで白羽の矢が立ったのが、鷹匠によるカラス対策です。一般の人からすると、意外な方法に思えますが、物流業界では比較的知られた対策なんだとか。

月に2度ほど鷹匠を招き、1時間半ほどカラスに鷹を見せて天敵がいることを認識させます。ただし、カラスは鷹のいる曜日や時間を覚えてしまうため、朝6時や昼過ぎなどランダムに鷹匠の訪問を設定し、鷹がいつ現れるか分からない状態にして、カラスを遠ざけました。 鷹匠の取り組みは効果を発揮し、現在ではカラスがほとんど寄りつかなくなったそう。野田瀬戸支店を守るため、鷹が空の番人として活躍しています。

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