SBSロジコムの巨大倉庫に潜入②〜強みを活かして

lowcal_admin

ワンストップで海上物流を実現!〜

今回の現場:海運支店

全国で展開するSBSロジコムの中から今回は、海運支店に潜入!

場所は、目の前に東京湾が広がる神奈川県横浜市の大黒ふ頭の最南部。国内最大級の総合物流拠点「横浜港流通センター」内に入っています。

1. 「横浜港流通センター」内にある海運支店

「横浜港流通センター」は、横浜港の三大ふ頭のひとつ大黒埠頭にある日本最大級の高機能複合型物流施設。事務棟と物流棟からなり、事務棟のエントランスから入ると、裏側の物流棟につながっています。奥に見える円形の建物はランプウェイ。大型トレーラーが直接乗り入れできるそうです。

海運支店は、物流棟の3階にバース、荷捌き場、倉庫が、事務棟の5階に応接室兼会議室があるとのこと。さっそく中を案内してもらいました。

2.<ココが強み!> 保税地域にあるからこその迅速な対応

まずは海が一望できる応接室兼会議室へ。毎日、こんな景色を眺めながらお仕事できるのが羨ましい!

お出迎えしてくれた飯島支店長に、海運支店ならではの強みについてお話を伺いました。

「横浜港流通センター内にありますから、なんといっても保税地域に立地していることが強みですね」

保税地域とは、税関の輸入許可の手続きが済んでいない貨物を“外国貨物”の状態のまま、取り扱うことができるエリアのこと。この保税地域では、輸出入の際の輸出許可の後の荷扱いや、輸入許可の前から仕分け、内容点検などの作業を開始できるため、ビジネスをスピーディに展開できるのだそうです。

具体的にさまざまなメリットがあると説明してくれました。

 ①輸入税関検査での許可にならないコンテナ、貨物の受け入れが可能

    税関での検査は、貨物を検査場まで持ち込んで受けますが、場合によっては当日に許可が下りないこともあります。ただし、保税地域であれば許可にならないコンテナや貨物を受け入れて、内容点検後に改めて税関検査を受けることができます。

     ②輸入食品の自主検査の対応や許可前の貨物の確認が可能

    販売を目的とした輸入食品は、税関での輸入許可だけでなく検疫で承認が必要で成分などの自主検査が必要となりますが、保税地域であれば外国貨物のまま検体採取が可能。また、荷主さまからの要望があれば、輸入許可前に開封して貨物の確認作業も可能です。

     ③輸入貨物と国内調達貨物を1つのコンテナに積み込むことが可能

    同じ荷主さまから依頼を受けた輸入貨物(積み戻し)と国内調達した貨物(輸出)を、コンテナ1本に合わせて積み込んで海外へ出すことができます。

    湾岸エリアの保税地域で港湾運送事業と倉庫業を担っているからこそ、一般の運送や倉庫との差別化ができるという強みがあるのです。

    3. <ココが強み!> 熟練の技術と経験によるバンニング

    次は、実際の物流現場へ。

    海運支店には4つのバースがあって、1日の搬入搬出スケジュールに合わせてコンテナが行き来しています。

    バースを上がると荷捌き場。搬入搬出スケジュールを見ながら、今日1日の作業工程を確認します。

    荷捌き場には積み込み前の貨物がずらり。その間をフォークリフトが動き回っています。

    海運支店のフォークリフトは長ツメで、一度にパレット2枚分運べるのが特長。貨物の搬入搬出の時短につながります。

    ただ、ツメが長い分フォークリフトの操作も難しくなるそう。

    ちょうど貨物をコンテナに積み入れるところに遭遇しました。

    コンテナについたスロープをのぼる際にツメが上を向くため、コンテナの天井にぶつからないように細かな操作が必要。また、海上輸送では海が荒れて船が大揺れしコンテナ内の貨物が荷崩れしないよう、無駄な空きをなくして前後左右ピッタリと積み込むことが重要。フォークリフトによる積み込み作業には、熟練の技が活かされています。

    いかに効率的に、正確に、迅速に貨物を積み込むか。

    海運支店のスタッフによるバンニングの高度な技術が、海上輸送を支えています。

    4. <ココが強み!> 貨物に合わせた丁寧な梱包・入庫作業

    パレットにぎっしりと積み上げられた貨物は、海運支店で6割を占めるという輸出用一般消費者製品。箱1つ1つに荷主名、内容物、輸出先などが記載された紙がペタペタと貼られ、それらがまとめて透明ラップに巻かれた上、さらにペンで数字などが書かれています。けっこうアナログですが、これが貨物の情報をひと目で確認できる秘訣だとか。

    これらの一般消費者製品はバンニングから通関手続きなどを経て、横浜港から世界各国へ輸出されます。

    透明ラップに貨物を巻き付ける作業は、包装機で。

    フォークリフトで運ばれてきた貨物をターンテーブルに載せ、回転に合わせてラップを下から上へと巻き付けていきます。作業負担を軽減しながら丁寧にスピーディに行えます。

    この厳重なラップ巻きによって、貨物の荷崩れや破損を防ぐことができるのです。

    その他、貨物の内容によって木枠やスチールなど梱包の種類を変える、貨物の底部分に腰板を履かせるなど、さまざまな工夫が施されています。

    次は、荷捌き場の奥の倉庫へ。

    ここは主に輸入貨物が保管されています。

    目に飛び込んできたのは東南アジアなどから輸入された大量の合板。

    木材店や工事現場、ホームセンターなどへ納品されるとのこと。

    これらの合板にも、いろいろな紙が貼られ、貨物の検品結果や個数などを示しています。

    ロットNo.169の貨物を3段積み上げた山が1列に8山ある、ということがひと目でわかるメモ。こうした丁寧な入庫作業も、海運支店の高品質なサービスのひとつです。

    5.<ココが強み!> 通関CSスタッフが倉庫に常駐

    海運支店では、国際物流と輸出入通関に精通した顧客対応タッフ5名が倉庫内事務所に常駐。保税倉庫内で貨物と貿易書類の確認が同時にできるため、貨物特性や国際情勢に応じた輸送提案等、荷主さまへ迅速で適切な対応が可能だそうです。 

    事務所の壁には、貨物の搬入搬出スケジュールが表示された大きなホワイトボード。さまざまな国名のマグネットがいっぱい!世界各国との国際物流に携わっていることがわかります。

    6.まとめ

    海運支店のさまざまな強みをご紹介しましたが、いかがでしたか?

    これらの強みを活かしながら、輸出入の貨物の搬入・保管・荷捌き・流通加工・通関などワンストップで物流サービスを提供しているのです。

    次回は、海運支店のスタッフたちの働く姿に密着してみたいと思います!

    【概要】
    所在地:神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭22 
    建物構造:鉄筋コンクリート造5階建の3階
    延べ床面積:4,399.46m2(1,333坪)
    天井高:4,950mm
    床荷重:2,000kg/m2

    記事URLをコピーしました