SBSロジコムのお悩み解決レポ_化粧品編

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今回の現場:【印西物流センター支店】

1:第1回目のテーマは「化粧品」

さまざまな業種のメーカー・EC事業・卸売業・小売業の物流関係担当者が抱えている業務上のお悩み。

「こんな問題点を解決したい」「こんなことに対応して欲しい」「こんな時はどうしたらいい?」

企業の数だけ…いいえ、それ以上にあるであろうたくさんのお悩みを、実際に記者が物流倉庫へ足を運び、目で見て、現場の人にお話を聞きながら解決のヒントを見付ける、この企画。

第1回目にスポットを当てるのは、「化粧品」です。


Check!化粧品業界

「化粧品」と聞くと、メイク品やスキンケア品を思い浮かべる人が多いですが、実は、とても多くのカテゴリーと商品群があります。

                                      …etc

化粧品市場は、2012年頃から2019年まで毎年右肩上がりに拡大し、世の中のモノが売れない不況と言われる状況でも年々成長を続けていました。

外国人旅行客による、いわゆるインバウンド需要に各メーカーが力を入れ、デパコス(高級ラインのデパートコスメ)から、ドラッグストアやバラエティショップが主流のプチプラコスメ(プチプライスコスメ)まで幅広く、各化粧品メーカーが業績を伸ばしました。

そんな中、訪れたのが新型コロナ。
海外からの旅行客がいなくなりインバウンド需要が失速、国内では、外出自粛のためメイク品の売れ行きが低迷するなど、市場は縮小。

しかしながら、現在は、新型コロナが収束しインバウンドが復活。外出機会も増えたことによりメイク品も好調で、化粧品市場は回復傾向にあります。
また、EC購入をはじめとした販売チャネルの多様化・アプリやAIを活用した販売方法の導入・海外へ輸出増加・男性コスメ需要の拡大など、今後も変化を続けていく市場として注目されています。それに伴い、化粧品の物流業務もより多角化・複雑化が進んでいくと考えられます。

2:今日のお悩み 

化粧品の物流担当者Aさんが抱えるお悩み

  • 倉庫内の衛生管理が不安
  • 販促品の受発注業務に時間を取られ、ミスも多い
  • 倉庫でのイレギュラーな作業にも対応して欲しい
  • 納品時の配車手配業務負担を軽減したい

SBSロジコムの3PL拠点の一つとして稼働している『印西物流センター支店』は、化粧品アイテムの取り扱い実績が豊富な倉庫。ヘアケア商品などをメインに扱っており、販促品の出荷に独自の「販促品受注システム」を導入するなど、顧客満足度が高いことが特徴です。

今回は、『印西物流センター支店』に行って、化粧品物流のお悩み解決のヒントを探ります。

※3PLとは…「3rd Party Logistics」の略。「第三者物流」とも呼ばれ、企業の物流機能を外部の専門業者に委託することを指します。これにより、企業は物流に関わる設備投資や人材の確保、管理業務の負担を軽減し、より効率的に物流業務を運営することが可能となります。

SBSロジコム3PLサービスについては、こちら

3:印西物流センターの紹介

【敷地概要】

  • 所在地:千葉県印西市鹿黒南5-3-1 グッドマンビジネスパーク千葉イースト
  • 敷地面積:59,082.00㎡(17,872.30坪)

建物概要】

  • 構造:F造
  • 階数:地上4階
  • 倉庫面積:97,649.59㎡(29,539.03坪)
  • 事務所面積:2,981.45㎡(901.88坪)
  • 天井高:梁下有効:5.5m
  • 耐荷重:1.5t/㎡

SBSロジコム_印西物流センター

千葉ニュータウンに、2016年4月開設。
LED照明・太陽光発電パネルを設置し環境にやさしく、事業継続計画(BCP)に配慮した災害につよい最新施設の『印西物流センター支店』。
国道16号線、国道464号線の二つの幹線道路に近接し、柏IC、原木IC、千葉北IC、成田ICの間という好立地にあります。

4:いざ、倉庫内へ

化粧品の中でも、シャンプーやコンディショナーをメインとした物量が多い商品をメインで扱っているということで、広い倉庫内は、あちらこちらでフォークリフトがビュンビュンと行き交っています。

海外輸出入向けの対応もしているとのこと。輸入品は、入庫後検品し、日本語表示ラベルの貼り付け作業なども行っているのだそう。

5:作業エリアへ

次に、販促品の仕分けや発送・商品のアッセンブリなど行っているエリアを見せていただきました。

Hint!安心の衛生管理

入り口には、大きなシートシャッターが。
このシートシャッターは、化粧品を扱うエリアとそれ以外を仕切り、防虫・防塵対策などの衛生管理に用いられています。

また、『印西物流センター支店』は、化粧品製造業許可(包装・表示・保管)を持っている倉庫。

Check!化粧品製造業許可とは

化粧品の取り扱いは、薬と同じカテゴリーの法律「薬機法」で定められており、厳しいルールが設けられています。そのため、倉庫で商品を保管するだけでも、化粧品製造業許可が必要です。
化粧品製造業許可(包装・表示・保管)を取得している『印西物流センター支店』では、化粧品の製造工程のうち、商品のセットやラベル貼りなどを行うことができます。

こちらは、販促品専用のエリア。
化粧品の商品だけでも膨大な量を扱う倉庫ですが、販促品も約900SKUの取り扱いがあるとのこと。大型店頭什器・ハンガーディスプレイ・パネル・小型POP・テスター・香り見本などなど。


商品ごとはもちろん、小売店ごとに異なる販促品を使用したり、季節のプロモーション用の販促品があったりと、商品以上に複雑です。

6:現場の人に聞く

『印西物流センター支店』の化粧品部門を担当する西山さんに、お話をうかがいました。

ー化粧品を扱う上で、他の商品とは違う点・注意が必要な点はありますか。

西山:化粧品はサイズ(容量)や色などアイテム数が多い上に、季節ごとに取り扱いアイテムの入れ替えが発生するなど、物流管理が難しい製品カテゴリーの一つです。
在庫管理・ロット管理も大変な商品なので、保管の配置やロケーションを工夫し、ミスのないように徹底しています。
うちの支店では、商品だけでなく取り扱う販促品の種類も非常に多いです。これには、独自の販促品受注システムを提供し、受注から発送までをワンストップで対応しています。

7:販促品の受発注業務を効率化

これまで、販促品出荷業務に関して、顧客から寄せられていたお悩みと問題点。

  • FAX・電話での受発注業務や手作業での入力、伝達でのミスが多い
  • 紙の発注書・納品書の管理や保管が大変
  • 出荷状況などの確認に時間を要してしまう
  • 新商品発売時など、大量の出荷業務が負担

Hint!独自の「販促品受注システム」

『印西物流センター支店』では、こういった顧客が持つ悩みと問題を解決するために「販促品受注システム」を独自に開発し、提供しています。

実際に顧客側の声を聞き、システム開発にも携わり営業活動をしている、統括部長の狩野さんにお話をうかがいました。

ー「販促品受注システム」とは、どういうものなのでしょうか。

狩野:お客様側での煩雑な事務業務を整理して、発送までをワンストップで提供するサービスです。具体的には、販促品の受発注データとWMS(倉庫管理システム)を自動連係することで、小売店・営業・倉庫担当者が、オンライン上でリアルタイムに在庫や発注状況を確認できるようになっています。
これまで、メールや電話で行っていた販促品管理業務の負担が軽減され、人為的ミスを減らすメリットがあり、お客様が抱えるお悩みに合わせて機能をカスタマイズすることも可能です。

ーシステム導入までの基本的な流れを教えてください。

狩野:まずは、お客様にヒアリングを行い抱えている問題点を見付け出し、それを解決する提案を行います。それから、システムの機能設計に入り、開発テストを行って、テスト運用後、実際の運用が開始される流れです。基本的に、2週間以内に業務開始できるよう、シンプルな形でご提供しています。



販促品の受発注業務を自動化したことにより、センター内のキャパシティも増え、より多くの案件に対応できるようになったのだそう。

顧客が抱える問題を解決し、業務の効率化を図りコスト削減を実現する画期的なシステムですね!

8:実は、こんな作業も

物流担当者が困ることの一つに、小ロットのセットやラベル貼りなどのイレギュラーな作業や、緊急の突発的な作業の発生があるのではないでしょうか。
商品を別の倉庫に移動すると費用がかかる、自社倉庫で対応できることには制限があったりと、スムーズに進まないことも。

しかしながら、『印西物流センター支店』では、検品や発送業務だけでなくお客様の要望に合わせて、さまざまな作業を行っています。

Hint!イレギュラーな作業も対応

この日は、完成品のシャンプーとコンディショナーを一度開梱し、POPシールを貼る作業を行っていました。

流通限定の小ロットでも、対応可能とのこと。

海外向け商品に英語表記のラベルを貼ったり、逆に輸入品に日本語表記ラベル・JANシールを貼る作業も、日常的に行っています。

他には、既存品をバラして企画品として再セットアップする案件なども。

9:配車手配

その他にも、商品の売行きが好調な顧客(工場)から、一日の商品入荷車輌の台数を増やしたいと相談があった際に、要望に応える形でセンター内で一括して車両手配までを引き受けた事例があるのだそう。

Hint!自社ネットワークを活用した配車手配

それまでは、顧客(工場)側が車両を手配し納品を行っていましたが、入荷車輌の制限を増やす際に、『印西物流センター支店』が自社のネットワークを活用し、車両手配もまとめて引き受けることに。

それにより、顧客(工場)側の車両手配の業務負担を軽減することができ、コストも削減。さらには、自社でコントロールすることで当日出荷などのイレギュラーな対応も可能になったのだそう。

10:まとめ

今回の、お悩み相談解決レポでは『印西物流センター支店』に訪問し、化粧品に関するさまざまなお悩み解決のヒントを得ることができました!

  • 安心の衛生管理
  • 独自の「販促品受注システム」
  • イレギュラーな作業対応
  • 自社ネットワークを活用した配車手配

顧客の要望に応え、業務の効率化を図りコスト削減を実現するシステムを提供し、イレギュラーな作業や突発的な案件にも丁寧に対応する『印西物流センター支店』

今後は、今あるものを効率よく活用しながら、AIや新しいシステムを取り入れて、さらなる3PLサービスの向上を目指していくとのことです。


次回の「SBSロジコムのお悩み解決レポ」は、また、違うアイテムにスポットを当てて、物流のお悩みを解決をしていきたいと思います。

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